日経クロステックNEXT 東京2026取材レポート|DX・AIの現場で見えた技術活用の現在

2026年9月30日、東京国際フォーラムで開催された「日経クロステックNEXT 東京2026」を取材しました。
会場ではDXやAIをテーマとしたセッションに参加するとともに、企業ブースを回り、担当者からサービスや技術について直接説明を受けました。
今回の取材で特に印象に残ったのは、新しい技術そのものよりも、「その技術を現場でどう使うのか」という視点です。
DX、生成AI、情報管理、サイバーセキュリティ、建設技術。
異なる分野を横断しながら、会場で見聞きした内容を整理します。
DXを技術だけの問題として捉えない
12時40分から参加したセッションでは、日本企業のDXについて、企業構造や経営のあり方まで含めた問題提起が行われました。
DXというと、新しいシステムやデジタルツールの導入に目が向きがちです。
しかし、技術を導入するだけで企業が変わるわけではありません。
組織の構造や意思決定、経営者の意識なども含めて変革を考える必要があります。
DXを「何を導入するか」だけで考えるのではなく、「組織をどう変えるのか」という視点から捉える。
技術と組織の両方を見る必要性を改めて考えたセッションでした。
関連記事:日本企業のDXはなぜ進まない?
AIは人間の判断をどう支援するのか
15時から参加したセッションでは、技能継承、Advanced RAG、安全適合など、AIを実際の業務へ導入する際の課題や取り組みについて話を聞きました。
ここで注目したのは、AIに判断をすべて任せるのではなく、人間の判断をどう支援するかという考え方です。
企業には、長年の業務を通じて蓄積された知識やノウハウがあります。
それらをAIによって検索・活用しやすくし、必要な場面で人間の判断につなげる。
生成AIの活用は、文章や画像を生成するだけではなく、組織が持つ知識を活用する方向へ広がっています。
関連記事:AIでベテランの技術を次世代へ
会議・情報管理にも広がるAI活用
企業ブースでも、AIを実際の業務に組み込むサービスについて説明を受けました。
AI会議録・ミーティング支援ツール「tl;dv」では、オンライン会議への自動参加や記録、会議内容の活用について話を聞きました。
関連記事:AI会議録は文字起こしだけじゃない!「tl;dv」でできること
Notionのブースでは、Notion AIだけでなく外部AIとの連携について質問。
ClaudeとNotionを組み合わせ、HTML/CSSによるアニメーション制作などに活用する方法についても説明を受けました。
AIを単独のツールとして使うのではなく、既存の業務環境や別のAIと組み合わせる使い方が広がっていることが分かります。
自分のWebサイトについてセキュリティを相談
GMOサイバーセキュリティのブースでは、「サイバー攻撃ネットde診断 Lite」について説明を受けました。
私はMine Writing Labの公式サイトを自分で運営しているため、実際に自分のサイトでも利用できるのか質問しました。
その際、サービスを試す方法として初月無料期間を活用する方法を案内してもらいました。
配布資料に記載されていた通常料金は月額4,280円から。
Webサイトを運営する側として、制作や情報発信だけでなく、セキュリティについても継続して考える必要があります。
建設現場にも広がるデジタル技術
東亜建設工業のブースでは、遠隔操縦型浚渫機のデモを体験しました。
DXやAIという言葉から、PCやクラウド上で動くシステムを想像する人も多いでしょう。
しかし、デジタル技術が使われる場所はオフィスだけではありません。
建設や土木など、物理的な現場でも遠隔操作をはじめとした技術活用が進んでいます。
画面や資料を見るだけではなく、実際に操作を体験できたことも、展示会取材ならではの収穫でした。
関連記事:暮らしを支えるダムの技術を見てきた
情報を届ける側にも専門性が必要になる
日経BP Insightのブースでは、サービスについて説明を受けました。
担当者との会話の中で、社内には約100人のライターがおり、それぞれの得意分野で執筆しているという話も聞きました。
私自身もライターとして活動しているため、外部ライターへの発注について質問しました。
担当者からは「外注はしないと思う」との話がありましたが、編集担当ではないため詳しいことは分からないとのことでした。
そのため、これは外部ライター募集の有無を示す正式な回答ではありません。
一方で、専門分野を持つライターが技術情報を記事として届けているという話は、AIによる文章生成が一般化する中で、書き手に求められる役割を考える材料にもなりました。
技術を見るだけでは分からないことがある
今回の取材では、DX、生成AI、情報管理、サイバーセキュリティ、建設技術など、幅広い分野の取り組みに触れました。
分野は異なりますが、共通していたのは、技術そのものを導入することが目的ではないということです。
どの課題に、どの技術を、どのように組み込むのか。
そして、その技術を使って最終的に判断する人や、現場で働く人をどう支援するのか。
Webサイトや資料から情報を得るだけではなく、会場で担当者に直接質問したり、実際の技術を体験したりすることで見えてくるものがあります。
Mine Writing Labでは、今後も展示会やセミナーで得た一次情報をもとに、AIやデジタル技術が実際の仕事や現場でどのように使われているのかを取材・発信していきます。