AI時代、人間に必要なのは何だと思いますか?

一次情報、管理力、リーダー力、国語力。他にもいろいろありますが、私は、その問いに対する答えをSansanが開催したサミットで得ました。

それは、予想の斜め上をいく答えでした。

AI時代、人間に必要なのは「遊ぶ力」

2026年10月14日に開催された「Sansan Innovation Summit 2026」。

そのセッションで語られたのは、意外にも「遊ぶ力」でした。

遊びには、三つの特徴があるといいます。

  • 自己目的的: 行動そのものに意味や価値がある
  • 自発的: 誰かに強制されるのではなく、自分の意思で取り組む
  • 不確実: 結果があらかじめ決まっていない

仕事では目的や計画を立て、効率よく成果を出すことが求められます。特にフリーランスであれば、収益も考えなければなりません。

それなのに、なぜ「遊ぶ力」なのでしょうか。

考えてみると、興味を持ったことに挑戦するとき、必ずしも成果を期待しているわけではありません。

面白そうだから試してみる。やってみたら、思っていたものと違った。そこから別のことに興味が広がる場合もあります。

結果が分からないからこそ、やってみたくなることもあるのです。

講演を聞いているうちに、自分がこれまで続けてきた活動にも、通じるものがあると感じました。

情報を知ることと、経験することは違う

講演では、人間とAIの違いについて、命・存在する世界・エネルギーという三つの観点からも説明がありました。

人間には寿命があり、身体があります。食事や睡眠をとりながら、限られた時間の中で生活しています。

一方、AIは電力や計算資源によって稼働し、人間のような生命活動を必要としません。

また、AIに質問すれば、さまざまな情報を得られます。しかし、情報を知ることと、自分で経験することは別です。

例えば、私は展示会やセミナーに参加する前に、出展企業や技術について下調べをしています。

ところが、実際に会場へ行くと、予想していなかった話に出会うことがあります。担当者の説明を聞いて初めて理解できることもあれば、それまで関心のなかった技術に興味を持つこともあります。

こうした発見は、現地に足を運ぶ楽しみの一つです。

講演では、フィルターバブルについても触れられました。

検索やSNSでは、自分の関心に合った情報が集まりやすくなります。便利な反面、似たような情報ばかりに囲まれ、異なる価値観に触れる機会が減ってしまいます。

そこで紹介されたのが、ジャズやオーケストラの例でした。

ジャズでは、演奏者が互いの音を聴きながら、その場で演奏を展開していきます。オーケストラでは、異なる楽器がそれぞれの役割を担い、一つの音楽を作り上げます。

人と関わることも、これに似ていると思いました。

相手が何を話すのか、どのような反応をするのかは分かりません。自分とは違う考え方に驚くこともあります。

そんなやり取りの中から、思いがけない発見が生まれます。

AIで事前に情報を集めることはできますが、実際に足を運び、人と話すことで得られるものもあります。

私は、その両方を大切にしたいと思っています。

私にとっての「遊び」は、仕事にも日常にもある

私はこれまで、ライティングのほかに、グラフィックデザインやWebデザイン、動画編集など、さまざまな制作分野に取り組んできました。

新しい技術や表現方法を知ると、実際に試してみたくなります。

思うようにいかなかったこともありますが、そこで覚えたことが別の制作で役立つ場合もあります。

そして、いろいろな分野を経験したことで、改めて分かったことがあります。

自分に最も向いているのは、文章を書くことでした。

最初から答えが分かっていたわけではありません。実際に取り組んだからこそ、確かめられたことです。

現在はフリーライターとしての仕事を中心に、AIを活用した制作にも取り組んでいます。

新しいツールを試したり、制作方法を工夫したりすることも、私にとっては楽しみの一つです。

そして、仕事以外にも「遊び」はあります。

私は現在、ジムや太極拳に通っています。

フリーランスは、仕事の進め方も時間の使い方も自分で管理しなければなりません。健康管理もその一つです。

ただ、私にとって運動は、健康のためだけに続けているものではありません。

太極拳では、先日、発表会にも参加しました。練習を重ねて本番に臨むのは、普段の稽古とは違った経験でした。

ジムでも、医師とトレーナーの話を聞いて考えさせられることがありました。

同じ有酸素運動についての話でも、立場によって伝え方が違います。実際に両方の話を聞いたことで、その違いを知ることができました。

そのときの体験は、Amebloにも書いています。

医者とトレーナー、それぞれが考える有酸素運動

ジムや太極拳に通っても、直接ライターの収益につながるわけではありません。

それでも、知らなかったことを知り、できなかったことに挑戦するのは面白いものです。

そして、そこで経験したことを文章にするのも、私の楽しみの一つです。

展示会やセミナー、日々の生活で見たことや聞いたことをAmebloに書いているのも、そのためです。

仕事も運動も、新しいことへの挑戦も、私にとっては自分なりの「遊び」なのだと思います。

おわりに――心のおもむくままに動く

今回の講演で「遊ぶ力」という言葉を聞き、自分がこれまで続けてきたことを振り返りました。

興味を持ったことに挑戦し、経験を重ねる。その中で、自分に向いていることや、思いがけない楽しみを見つけてきました。

もちろん、仕事には計画も必要です。納期もあれば、収益も考えなければなりません。

だからといって、何もかも仕事の成果に結びつけようとは思いません。

心のおもむくままに動くことは、無計画に行動することとは違います。

やるべき仕事を進めながら、興味を持ったことにも時間を使う。結果が分からなくても、まずは試してみる。

AIを使えば、情報収集や制作にかかる手間を減らすこともできます。その分、自分が興味を持ったことに時間を使うこともできるでしょう。

これからも、気になる場所には足を運び、面白そうなことには挑戦していくつもりです。

そして、そこで見聞きしたことを、自分の言葉で書いていきたいと思います。


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